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非公開株式の時価目次
税務 商事法務
非公開株式の税務上の留意点
◆低廉譲渡の場合
(取得価格=500円 適正時価=1500円 実際譲渡価格=600円)
売主 買主 適正時価 売主の税務 買主の税務
静態的 動態的
個人 個人 財産基本通達 法基通9−1−14
所基通59−6
譲渡所得税
(600−500)×20%
贈与税
(1500−600)×贈与税率
個人 法人 法基通9−1−14
所基通59−6
法基通9−1−14
所基通59−6
譲渡所得税(みなし譲渡)
(1500500)×20%
法人税(受贈益)
(1500600)×法人税率

(他の株主に対し贈与の可能性)
法人 個人 法基通9−1−14
所基通59−6
法基通9−1−14
所基通59−6
寄付金課税(賞与)
(1500600)
(役員の場合は役員賞与扱いとされ、損金不算入とされる)
所得税(一時所得)
(1500600)×税率
(役員の場合は給与課税)
法人 法人 法基通9−1−14 法基通9−1−14 法人税
(600−500)×法人税率

寄付金課税
(1500−600)
(寄付金損金算入限度額を超える分は損金に算入されない)
法人税(受贈益)
(1500600)×法人税率
◆高値譲渡の場合
(取得価格=500円 適正時価=1500円 実際譲渡価格=2000円)
売主 買主 適正時価 売主の税務 買主の税務
静態的 動態的
個人 個人 財産基本通達 法基通9−1−14
所基通59−6
贈与税
(2000−1500)×贈与税率
譲渡所得税
(1500-500)×20%
なし
個人 法人 法基通9−1−14
所基通59−6
法基通9−1−14
所基通59−6
所得税(一時所得)
(20001500)×税率

譲渡所得税
(1500−500)×20%
寄付金課税(給与賞与
(2000−1500)
(役員の場合は役員賞与扱いとされ、損金不算入とされる)
法人 個人 法基通9−1−14
所基通59−6
法基通9−1−14
所基通59−6
法人税
(2000−500)×法人税率
(高額部分は受贈益)
(他の株主に対して株価上昇分の贈与があったとみなされる場合あり、他の株主に贈与税が課される可能性あり)
法人 法人 法基通9−1−14 法基通9−1−14 法人税
(2000−500)×法人税率
(高額部分は受贈益)
寄付金課税
(2000−1500)
(寄付金損金算入限度額を超える分は損金に算入されない)
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財産評価基本通達による評価会社の態様による区分
評価区分 同族株主等の
保有議決権割合
原則的評価方式 特例的評価方式
↓ いずれか低い金額 ↓
一般の評価会社 大会社 類似業種比準方式 純資産価額方式 配当還元方式
中会社 50%以上 類似業種比準価額×L+純資産価額×(1−L) 純資産価額方式 配当還元方式
50%未満 類似業種比準価額×L+純資産価額×80%×(1−L) 純資産価額方式×80%
小会社 50%以上 純資産価額方式 併用方式との選択可(L=0.5) 配当還元方式
50%未満 純資産価額×80%
特定の評価会社 比準要素1の会社 50%以上 純資産価額方式(相続税評価額) 類似業種比準価額×25%+純資産価額×75% 配当還元方式
50%未満 純資産価額×80% 類似業種比準価額×25%+純資産価額×80%×75%
株式保有特定会社 50%以上 純資産価額方式(相続税評価額) (S1+S2)方式の選択可 配当還元方式
50%未満 純資産価額×80%
土地保有特定会社 50%以上 純資産価額方式(相続税評価額) なし 配当還元方式
50%未満 純資産価額×80% なし
開業後3年未満会社 50%以上 純資産価額方式(相続税評価額) なし 配当還元方式
50%未満 純資産価額×80% なし
開業前・休業中会社 - 純資産価額方式(相続税評価額) なし なし
清算中の会社 - 清算分配見込額の複利現価による評価方式 なし なし
※特定の評価会社の場合は会社の規模の区分なし
※(S1+S2)の計算式
S1 S2
株式保有特定会社が所有する株式等(自己株除く)とその株式等に係る受取配当等がないものとして計算した場合の同社株式の原則的評価方法による評価額 株式保有特定会社が所有する株式等(自己株除く)について、財産評価基本通達によって評価した価額(評価差額に対する法人税額控除)
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会社規模(大会社・中会社・小会社)の判定基準
規模区分 区分内容 業種 帳簿純資産価額
(直前期末)
直前期末以前1年間の売上
(前期の売上)
大会社 従業員100人以上
または右の何れか一に該当
卸売業 20億円以上
(従業員数が50人以下を除く)
80億円以上
小売・サービス業 10億円以上
(従業員数が50人以下を除く)
20億円以上
上記以外
中会社 従業員100人未満
または右の何れか一に該当
(大会社に該当する場合は除く)
卸売業 7000万円以上
(従業員数が5人以下を除く)
2億円以上80億円未満
小売・サービス業 4000万円以上
(従業員数が5人以下を除く)
6000万円以上20億円未満
上記以外 5000万円以上
(従業員数が5人以下を除く)
8000万円以上20億円未満
小会社 従業員100人未満
かつ右のいずれにも該当
卸売業 7000万円未満
(従業員数が5人以下を除く)
2億円未満
小売・サービス業 4000万円未満
(従業員数が5人以下を除く)
6000万円未満
上記以外 5000万円未満
(従業員数が5人以下を除く)
8000万円未満
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会社規模による併用割合L
◆卸売業
◆卸売業 直前期末以前1年間の売上
(帳簿純資産価額+従業員数) 2億円未満 2億円以上25億円未満 25億円以上50億円未満 50億円以上80億円未満 80億円以上
8000万円未満または10人以下 小会社 中会社「小」L=0.6 中会社「中」L=0.75 中会社「大」L=0.9 大会社
8000万円以上かつ10人超 中会社「小」L=0.6
7億円以上かつ30人超 中会社「中」L=0.75
14億円以上かつ50人超 中会社「大」L=0.9
20億円以上50人超 大会社
◆小売・サービス業
◆小売・サービス業 直前期末以前1年間の売上
(帳簿純資産価額+従業員数) 6000万円円未満 6000万円以上6億円未満 6億円以上12億円未満 12億円以上20億円未満 20億円以上
5000万円未満または10人以下 小会社 中会社「小」L=0.6 中会社「中」L=0.75 中会社「大」L=0.9 大会社
5000万円以上かつ10人超 中会社「小」L=0.6
4億円以上かつ30人超 中会社「中」L=0.75
7億円以上かつ50人超 中会社「大」L=0.9
10億円以上50人超 大会社
◆卸売り、小売・サービス業以外の業種
◆卸売り、小売・サービス業以外の業種 直前期末以前1年間の売上
(帳簿純資産価額+従業員数) 8000万円円未満 8000万円以上7億円未満 7億円以上14億円未満 14億円以上20億円未満 20億円以上
5000万円未満または10人以下 小会社 中会社「小」L=0.6 中会社「中」L=0.75 中会社「大」L=0.9 大会社
5000万円以上かつ10人超 中会社「小」L=0.6
4億円以上かつ30人超 中会社「中」L=0.75
7億円以上かつ50人超 中会社「大」L=0.9
10億円以上50人超 大会社
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特定会社の判定
判定順序 留意点 判定
(1)清算中ですか? 解散登記をしていること 該当→

該当しない↓
清算中の会社
(2)開業前または休業中か? 設立登記後事業が未開始の会社または相当の長期間休業していること 該当→

該当しない↓
開業前または休業中の会社
(3)次のいずれかに該当するか? @開業後(設立登記とは異なる)3年未満か
A比準3要素中3要素が直前期末基準で0か?
該当→

該当しない↓
開業後3年未満の会社等
(4)相続税評価額による土地等保有割合が→




※土地等には借地権を含み建物を含まない)
※小会社の70%と90%の区分は下記の通り
総資産価額 割合
卸売業 20億円以上 70%
7000万円以上20億円未満 90%
小売・サービス業 10億円以上 70%
4000万円以上10億円未満 90%
その他業種 10億円以上 70%
5000万円以上10億円未満 90%
該当→

該当しない↓
土地保有特定会社
(5)株式の保有割合が→

※株式の価額は純資産価額(相続税評価額)により評価
該当→

該当しない↓
株式保有特定会社
(6)類似業種比準価額の計算における比準3要素中2要素が0か @直前期で2要素がゼロ
       かつ
A直前々期で2要素以上がゼロ
該当→

該当しない↓
比準要素1の会社
(7)特定会社には該当しないので「一般の評価会社」として評価
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財産評価基本通達による株主の態様による区分
筆頭株主グループによる種類 納税義務者を含む同族関係者グループの議決権保有割合 評価方式
同族株主のいる会社 同族株主 納税義務者の取得後の議決権割合が5%以上 原則的評価

(純資産価格方式による評価額については、20%の評価減の特例が適用される場合がある。)
取得後の議決権割合が5%未満 中心的な同族株主がいない場合
中心的な同族株主がいる場合 納税義務者が中心的な同族株主
納税義務者は役員
その他 特例的評価
同族株主以外の株主 特例評価的
同族株主のいない会社 持株割合の合計が15%以上のグループに属する株主 納税義務者の取得後の議決権割合が5%以上 原則的評価

(純資産価格方式による評価額については、20%の評価減の特例が適用される場合がある。)
取得後のの議決権割合が5%未満 中心的な株主がいない場合
中心的な株主がいる場合 納税義務者は役員
その他 特例評価的
持株割合の合計が15%未満のグループに属する株主 取得後 特例評価的
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同族株主の範囲
同族株主
株主の一人およびその同族関係者の議決権保有割合が30%以上である場合のその株主およびその同族関係者
但し、ひとつの同族株主グループの議決権割合が50%超である場合はその株主およびそのその同族関係者だけが同族株主
この場合の「株主の1人」は納税義務者に限らない。

中心的な同族株主
同族株主の一人ならびにその配偶者、直系親族、兄弟姉妹および1親等の姻族の有する議決権割合が25%以上である場合におけるその株主(ブルーの範囲が中心的な同族株主の範囲)
中心的な株主
同族株主のいない会社の株主であり、当該株主およびその同族関係者の有する議決権割合が15%以上である株主グループに属する株主のうち、単独で10%以上の株式を有している株主
役員の範囲
代表取締役社長、副社長、専務取締役、常務取締役、監査役のみであり、いわゆる平取締役は該当しない

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同族関係者の範囲
◆個人たる同族関係者
  1. 株主等の親族(配偶者、6親等内血族および3親等内姻族)
  2. 株主等の内縁関係者
  3. 個人である株主の使用人
  4. 株主から受ける金銭その他の資産によって生計を維持しているもの
  5. 上記1〜4に掲げるものと生計を一にするこれらのものの親族
◆法人たる同族関係者
@株主の1人(同族関係者を含む)が有する他の会社の議決権割合が50%以上の当該他の会社
A株主の1人(同族関係者を含む)およびこれと特殊関係のある@の会社が有する他の会社の議決権割合が50%以上の当該他の会社
B株主の1人(同族関係者を含む)および特殊関係のある@、Aの会社が有する他の会社の議決権割合が50%以上の当該他の会社
C上記@〜Bまでの場合に、同一個人または同族関係者である2以上の会社が判定しようとする会社の株主である場合には、その同族関係者は相互に同族関係者であるものとみなす。
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類似業種比準価額方式の計算方法
の金額が1円以上である場合
の金額が0円(マイナス含む)の場合
A=類似業種の株価
=評価会社の直前期末以前2年間における1株当りの年平均配当金額
B=課税時期の属する年の類似業種の1株当りの配当金額
=評価会社の直前期末における1株当りの年利益金額
=評価会社の直前期末における1株当りの純資産価額(帳簿価額ベース)
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